「農民を苦しめる官僚に対する静かな抵抗として、ボルゴーニョの中でも最高のワインのひとつであるこのワインに名前はつけないことにしたのさ。」とアンドレア・ファリネッティオーナーは語ります。
2008年のファーストヴィンテージリリース時、バローロになる規定をクリアしていたこのワインは、「色に問題がある」との理由で、バローロDOCGとして認められませんでした。
そして、その数週間後、同じブドウからできた他の樽のワインを瓶詰めして役所に赴いたところ、そのワインはバローロDOCGとして認められたのです。
ファリネッティオーナーは、同じワインなのに、違う評価を与えられたことに憤りを覚え、バローロDOCGの呼称を取得せず、敢えて格下げをし、「NO NAME:名前のないバローロ」としてリリースすることを決めました。
ボルゴーニョ社にとってノー・ネームは、誕生時から今もなお「バローロ」なのです。