Wine&Liquorブドウ品種辞典
Erbaluceエルバルーチェ
主な栽培地域
ピエモンテ州
特徴
ピエモンテ北部以外ではあまり知られていないブドウですが、そのワインは1855年の第1回パリ万博で金賞を受賞するなど、輝かしい経歴を誇ります。同じ万博では、ボルドーのメドックとソーテルヌの格付けが発表となり、ワイン界にとっては大きなターニングポイントとなりました。
伝説では、アルバルーチェ(イタリア語で「夜明けの光」の意)と呼ばれる妖精がカルーソの人々にこのブドウを贈ったとされており、それが転じてエルバルーチェと呼ばれるようになったと言われています。果実とワインの淡い色彩は、夜明けのほのかな光と重なります。
代表的格付
ピエモンテ州:エルバルーチェ・ディ・カルーソ/カルーソDOCG、カナヴェーゼDOC、コッリーネ・ノヴァレージDOC、コステ・デッラ・セシアDOC
色・香り・味わい
緑がかった淡いレモンイエロー。高い酸により、非常にフレッシュでキリッとした、ミネラルが充実したワインが造られます。白い花のアロマ、アプリコットのニュアンス、そしてほのかな青草の香り。全体的にデリケートなワインになります。
スタイル
一般的に、辛口のスティル白ワインが造られます。ブレンドされることはほとんどなく、木樽で熟成されることも稀です。
遅摘みや陰干しで、スパークリングや甘口のワインとなることもあります。陰干しさせたエルバルーチェから作られるパッシートワインは、はちみつ、イチジク、アーモンド、さらにはこの緯度で栽培されたワインとしては珍しいトロピカルな香りで人々を、人々を魅了します。