Wine&Liquorブドウ品種辞典
Garganegaガルガーネガ
主な栽培地域
ヴェネト州、シチリア州
特徴
ガルガーネガは、イタリアにおいて最も古く、最も重要なブドウのひとつです。世界的に有名なイタリアの白ワイン、ソアーヴェが生産されるブドウで、ソアーヴェもまた、イタリアで最も古い歴史を持つワインのひとつです。
古くから普及しているブドウであることから、様々なバイオタイプが存在します。ガルガーネガ・ティピカが最も一般的なものです。グレカニコ・ドラート(名前はギリシャを想わせますが、ギリシャは起源ではないようです)は、シチリア州のテロワールに適応したガルガーネガのバイオタイプであると考えられています。またガルガーネガは、シチリア州のグレカニコ・ドラートと同じ品種です(ただし、この2つは国家登録簿に別々に記載されています)。
クローンの数も多く、ISV-CV 84、ISV-CV 11と18は、房につく実と実の間にほどよい空間があることから、風が通り貴腐菌との相性がよく、陰干しや甘口ワインの生産に向いています。
ガルガーネガは、トレッビアーノ・トスカーノ、アルバーナ、マルヴァジア・ビアンカ・ディ・カンディア、カタラット・ビアンコ、ススマニエッロなど、多くのブドウと親子・兄弟関係にあります。交配に使われる重要なブドウでもあります。
なお、ガルガーネガの名前のついた2つの異なる品種が存在します。ガルガーネガ・コムーネ(真のガルガーネガ)とガルガーネガ・グロッサ(正式にはドローナ)です。
代表的格付
ヴェネト州:ソアーヴェDOC、ソアーヴェ・スペリオーレDOCG、レチョート・ディ・ソアーヴェDOCG、ガンベッラーラDOC、レチョート・ディ・ガンベッラーラDOC、ビアンコ・ディ・クストーザDOC(ブレンド)
シチリア州:アルカモDOCなど
色・香り・味わい
熟した黄色い果実、干し草、花の香りが感じられます。オーク樽で熟成されていないガルガーネガは、白い花、アプリコット、柑橘類、ゴールデン・デリシャスのリンゴのアロマとフレーバーを持つ、ミネラル感のあるワインになります。極上のものはとても複雑な風味を持ち、熟成に適しています。
スタイル
辛口のスティル白ワインが主流です。
ソアーヴェではガルガーネガ100%のワインが造られていますが、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェ(ヴェルディッキオ)やシャルドネとブレンドされ、力強さを加えられることもあります。
伝統的には貴腐菌がついたブドウは使用していませんでしたが、最近は一般的になっています。リッチではちみつのような香り、花のニュアンスがあるレチョート・ディ・ソアーヴェDOCGと、ミネラル感があり、わずかに酸化のニュアンスを持つレチョート・ディ・ガンベッラーラDOCGは、陰干しされたブドウから造られる甘口の白ワインです。
シチリア州ではグレカニコ・ドラートとして、スティルの辛口白の単一品種ワインとし生産されることもありますが、インツォリアやシャルドネなどのブドウとブレンドされるのが一般的です。
主な日欧商事取り扱いアイテム