Wine&Liquorブドウ品種辞典
Moscato di Alessandria, Zibibboモスカート・ディ・アレッサンドリア・ジビッボ
主な栽培地域
シチリア州
特徴
モスカート・ディ・アレッサンドリア・ジビッボは、単にジビッボとして国家登録されており、モスカート・ビアンコの子孫です。パンテッレリア島との関係が深く、深みのある辛口と甘口のワインになります。
アラビア語で干しブドウやレーズンを意味するzabībが、ジビッボの名前の由来の可能性が高いですが、すべての専門家が同意しているわけではないようです。
モスカート・ディ・アレッサンドリアという名はエジプトやアレキサンドリア市を想起させますが、ジビッボという名前はモスカート・ディ・アレッサンドリアより先に生まれました。モスカート・ディ・アレッサンドリア・ジビッボはイタリアのモスカート・ビアンコの子孫であることから、専門家はこの品種がイタリア、あるいはギリシャに由来する可能性が高いと論じています。
モスカート・ディ・アレッサンドリア・ジビッボは、地中海沿岸の国々で多くの別名で知られており、スペインにはほぼ無限の別名が存在します。
不思議なことに、モスカート・ディ・アレッサンドリア・ジビッボには突然変異の黒ブドウも存在し、ブラック・マスカット・オブ・アレキサンドリア(イギリス)、レッド・ハネプート(南アフリカ)、フレイム・マスカット(カリフォルニア)と呼ばれています。
代表的格付
シチリア州:パンテッレリアDOC、シチリアDOC
色・香り・味わい
モスカート・ビアンコやモスカート・ジャッロから造られたワインよりも、多層的な味わいになるとされています。またビアンコやジャッロとは異なる点として、花やオレンジの花のアロマはひかえめです。
レーズンの香りと塩味が特徴で、オレンジのジャム、キャラメル、甘いイチジクの風味を持ちます。特に甘口やパッシートでこれらの表情が前面に表現されます。
スタイル
辛口スティルの白、スパークリング、また陰干しを行い甘口のパッシートが生産されることもあります。
辛口のモスカート・ディ・パンテッレリアのワインは、フレッシュでドライハーブ、スズラン、ショウガ、アプリコットのアロマが特徴です。
パッシート・ディ・パンテッレリアは、収穫後のブドウを陰干しして造られる甘口です。濃厚な甘さとクリーミーさがあり、はちみつとオレンジマーマレードのアロマとフレーバーが特徴です。
酒精強化ワインも存在します。