Wine&Liquorブドウ品種辞典
Nascettaナシェッタ
主な栽培地域
ピエモンテ州
特徴
ランゲ地方で栽培されている希少な白ブドウであるナシェッタは、長い間、バローロの生産地として知られるノヴェッロの集落だけで栽培されていました。アナシェッタ、ナス・チェッタとも呼ばれます。
長年忘れられていましたが、名門ワイナリーのエルヴィオ・コーニョ社とレ・ストレッテ社によって再度支持されるようになりました。現在では、このブドウを復活させようとする造り手が増えています。
アナス・チェッタ・デル・コムーネ・ディ・ノヴェッロと表示されているワインは、オリジナルの、つまりクラシックなノヴェッロの生産ゾーンのものです。
代表的格付
ピエモンテ州:ランゲ・ナシェッタ DOC、ランゲ・ナシェッタ・デル・コムーネ・ディ・ノヴェッロ DOC
色・香り・味わい
ナシェッタは、セミ・アロマティックなワインを生み出します。若い時は、ソーヴィニヨン・ブランを思わせるハーブの風味と、ヴェルメンティーノに似たバルサミコのようなミントの特徴があります。また、オレンジ、ジンジャー、スターフルーツ、セージ、ローズマリーなどの香りも持ちます。
ブドウのアロマをいかしたワイン造りのため、クリオマセレーションがよく用いられます。塩味があり、香ばしさと実際よりも豊富な酸を醸し出します。
ナシェッタは熟成に向いているようで、熟成させるとはちみつやヴァニラのニュアンスが感じられます。一方で、5年経っても新鮮な味わいのままのワインもあります。
スタイル
ランゲ・ナシェッタ DOCでは15%ほかの品種の使用が認められています。しかしデル・コムーネ・ディ・ノヴェッロと表示する際は、ノヴェッロ周辺のブドウのみを使用し、ナシェッタ100%で造らなければならない規定です。