Wine&Liquorブドウ品種辞典
Verdicchioヴェルディッキオ
主な栽培地域
ヴェネト州、マルケ州
特徴
イタリア原産の高貴な白ブドウ品種で、熟成能力の高いワインを造ることができます。
色から名づけられた品種のひとつで、グリーンがかった麦わら色をしていることから、ヴェルデ(緑)と名づけられています。
ヴェルドーネ、ヴェルザーナ、ヴェルデット、ヴェルゼッロなどが別名です。
インクローチョ・ブルーニ54は、ヴェルディッキオとソーヴィニヨン・ブランの交配で作られています。
トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェとトレッビアーノ・ディ・ルガーナは、いずれもヴェルディッキオのバイオタイプと考えられてきました。しかし、トレッビアーノ・ディ・ルガーナは他のブドウとごく僅かに遺伝子的に異なり、トレッビアーノ・ディ・ソアーヴェもトレッビアーノ・ディ・ルガーナもヴェルディッキオの味わいとは似ていません。
造り手の間では、この3つのブドウは別物と考えるべきだとされています。混乱を避けるために、現在ではトレッビアーノ・ディ・ルガーナの正式名称は、トゥルビアーナとなっています。
最もよく使われているクローンは、R2(テーブルワイン用)、CSV(遅摘み、スパークリングワイン用)、ERPT 155とCVP 01-162(長期熟成能力の高い高品質ワイン用)です。
代表的格付
マルケ州 :ヴェルディッキオ・デイ・カステッリ・ディ・イエージDOC、カステッリ・ディ・イエージ・ヴェルディッキオ・リゼルヴァDOCG、ヴェルディッキオ・ディ・マテリカDOC、ヴェルディッキオ・ディ・マテリカ・リゼルヴァDOCG
ヴェネト州:ルガーナDOC、ソアーヴェDOC、ソアーヴェ・スペリオーレDOCG、レチョート・ディ・ソアーヴェDOCG、ガンベッラーラDOC、ガルダ・コッリ・マントヴァーニDOCにも含まれることがあります
ロンバルディア州やその他の多くの地域でも栽培されています。
色・香り・味わい
グリーンがかった麦わら色。レモンの皮、甘やかなアーモンド、白い花などのアロマとフレーバーが、中程度から高い酸に支えられています。熟成が進むと、リースリングのような軽快さが出てくることもあります。
イタリアの白ブドウの中では、オークの熟成に耐えられる数少ない品種のひとつで、長期熟成のポテンシャルと複雑さをさらに高めます。
スタイル
辛口から甘口、スティルからスパークリングまであらゆるスタイルが存在しますが、スティルの辛口がヴェルディッキオの真骨頂で、長期熟成に適していることは間違いありません。
マルケ州では、単一品種で仕立てるのが一般的です。マテリカ周辺で生産されたものはよりミネラル感が強く、イエージのものはより繊細でフローラルな味わいです。
ヴェネト州では、ヴェルディッキオをトレッビアーノ・ディ・ソアーヴェやトレッビアーノ・ディ・ルガーナと同じ品種と考えている人が多いようです。実際には、ガルガネーガのブレンダーとして使われることが多いようです。
主な日欧商事取り扱いアイテム
●“ヴィッラ・ブッチ”リゼルヴァ・ディ・ヴェルディッキオ・クラッシコ